トレードを続けていくための資金管理

トレードを続けていくために必要なこと

トレードで継続して利益を出し続けていくためには
期待値がプラスのルールを手に入れることが最も重要だと
前のページで説明しました。

 

 

取引ごとに証券会社に支払う売買手数料を差し引いてもなお
期待値がプラスになる売買ルールを手に入れられれば
トレードで7割方成功したようなものだと言いました。

 

 

では、残りの3割とは、一体何なのでしょう?
それは資金管理です。

 

 

たしかに期待値がプラスの売買ルールがあれば、
1回や2回の売買ではまだ何とも言えませんが
そのルールに則って売買を繰り返していけば
やがて統計的な優位性が現れて、
安定して利益を積み上げていくことができます。

 

 

けれども問題は、繰り返し売買を行えば
利益が出ることが分かっているのに、
途中で売買が続けられなくなってしまうことです。

 

 

例えば、Aさんは100万円の資金を持っていて、
期待値が+1%の売買ルールを持っているとします。

 

 

期待値がプラスの売買ルールなので、
売買をすればするほど儲かるわけですから
Aさんは毎回100万円分の株を売買します。

 

 

期待値が+1%のルールで毎回100万円を売買するわけですから、
毎回の売買における期待値は+1万円ということになり、
10回売買を繰り返せば10万円の利益を上げられることになります。

 

ここでは話を分かりやすくするために10回の売買で説明していますが、
実際にはたった10回程度の売買では統計的な優位性が現れづらく、
50回、100回と売買を繰り返すことで統計的な優位性が現れてくるようになります。

 

そこで、実際に売買ルールに則って10回の売買を行ったところ、
結果は以下の通りでした。

 

  • 1回目:+7万円
  • 2回目:+16万円
  • 3回目:+9万円
  • 4回目:−3万円
  • 5回目:+22万円
  • 6回目: −18万円
  • 7回目: −23万円
  • 8回目: −9万円
  • 9回目: +6万円
  • 10回目:+3万円
  • 合計:+10万円

 

10回の売買で、期待値通り10万円の利益を上げることができました。

 

 

当初の目論見通り見事10万円の利益を上げることができたので
Aさんとしては大喜びで、自分のトレードに自信を深めて
今後ますます売買を行っていこうとしていますが、
果たして本当にそれで良いのでしょうか?

 

 

上記の例では、Aさんは最初に100万円の資金を持っていました。
ですので、各回のトレード後に手元に残った資金の残高は
以下の通りでした。

 

 

  • 1回目:+7万円 (残高107万円)
  • 2回目:+16万円 (残高123万円)
  • 3回目:+9万円 (残高132万円)
  • 4回目:−3万円 (残高129万円)
  • 5回目:+22万円 (残高151万円)
  • 6回目: −18万円 (残高133万円)
  • 7回目: −23万円 (残高110万円)
  • 8回目: −9万円 (残高101万円)
  • 9回目: +6万円 (残高107万円)
  • 10回目:+3万円 (残高110万円)

 

 

途中6回〜8回目に損失が続いて厳しい時期もありましたが、
前半が好調で余裕があったため、何とか苦しい時期を乗り切って
10回トータルで期待値通りの利益を得ることができました。

 

 

しかし、期待値+1%というのは統計的な優位性の話ですので、
あくまで多数のトレードを繰り返して、その損益をトータルで均すと
一回のトレードにつき+1%の利益が期待できるというものです。

 

 

したがって、上記の例のように都合良く
各回のトレード損益額が±20万円程度に収まるとは限りませんし、
好不調の波も前半が好調になるという保証はありません。

 

 

例えば、BさんはAさんと同じく100万円の資金をもっていて
Aさんと同じ売買ルールでトレードを開始しますが、
Aさんよりも開始時期が遅く、6回目からトレードに参入したとします。

 

 

するとどうなるでしょう?

 

 

Bさんは、最初のトレードで18万円の損失を出すことになりますから
いきなり初期資金の100万円が82万円に減ってしまい、
この時点でもう次のトレードで100万円分の株を売買できなくなり、
トレードが継続できなくなってしまいます。

 

 

また、仮にBさんが倍の200万円の初期資金を持っていたとして、
やはり同じように6回目からトレードに参入して、
毎回100万円分の株を売買したとしたらどうでしょう?

 

 

最初のトレードから−18万円、−23万円、−9万円と
立て続けに3回連続で損失トレードとなり、
いきなり計50万円のマイナスとなってしまいますが、
初期資金が200万円で、まだ資金は150万円残っているので、
毎回100万円分の株を売買するというトレードを継続することは
まだ可能です。

 

 

しかし、初回からたった3回の取引で初期資金の25%も失って、
それでもなお、その後もトレードを続けていけるでしょうか?

 

 

いくら自分の売買ルールに統計的優位性があると分かっていても、
いきなり資金の4分の1を失うことになってしまったら
ほとんどの人は自分の売買ルールを信用できなくなり、
一旦取引を停止して、その売買ルールに本当にプラスの期待値が
あるのか検証し直したり、別の売買ルールを作ろうとしたり、
トレード自体を諦めてしまうと思います。

 

 

これでは、いくら期待値がプラスの売買ルールがあったとしても
統計的な優位性が現れる前にトレードを止めてしまうわけですから
宝の持ち腐れになってしまいます。

 

 

ところが、もしBさんの初期資金が1,000万円あったとしたら
事情は変わってきます。

 

 

もちろん、最初のトレードから3回連続で損失トレードになって
50万円のマイナスになるのは痛いですが、
このケースでは初期資金のまだ5%を失っただけですので、
自分の売買ルールに統計的優位性があることが分かっていれば
さほど精神的に追い込まれることなく、トレードを続けていくことが
可能だと思います。

 

 

このように50万円という同じ金額の損失を被ったとしても、
持っている資金量によって、その後もトレードを継続していけるか
どうかが大きく変わります。

 

 

期待値がプラスの売買ルールさえあれば、あとは50回、100回と
トレードを繰り返していく内に、次第に統計的優位性が現れて
トータルでは儲かることが分かっているわけですから、
大切なのは途中でトレードを続けられなくなる状況に
陥ることを防ぐ
ことです。

 

 

つまり、トレードで利益を出すためには
@期待値がプラスの売買ルールを入手して
Aその売買ルール通りの取引を繰り返し続けていく

ことが重要なわけですが、
資金管理はAのために必要な方法論ということになります。

 

 

よく新聞やニュースなどでは、「○○ショック」などという呼び名で
100年に一度の大暴落などと騒がれることがありますが、
実際にトレードしていると、そういった局面は意外と頻繁に
起こっていたりします。

 

 

そういう危機的な局面でも、壊滅的な被害を受けることなく、
トレードを継続していけるようにするための方法論が資金管理です。

 

 

実際の資金管理では
資金全体の何%までならリスクに晒しても大丈夫かを考え、
毎回のトレードで株をいくら(何株)購入するかを計算する

ことになります。

 

 

資金管理の具体的な方法については実践編で考えますので、
このページでは、期待値がプラスの売買ルールに従って
トレードを続けていくためには資金管理という考え方が必須
だということを理解していただければと思います。

 

 

以上で、準備編は終了です。
いよいよ次のページからは実践編に入りたいと思います。

 

 

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